2006/Sept/9 | listen
RALLY(1999)
歌と闘うbass line。
Cymbalsを端的に表現する言葉を自分の中で捜したら出たのが「歌と闘うbass line」だった。
この曲はbassの自己主張よりも表向き、pianoの暴れ方が大きいから(笑)bass lineまで耳が届きづらい。けれど、後に出た『RESPECT』収録の「Situation Vacant」あたりは正直、曲中guiterよりbassに耳が行ってしまった。
相手の歌を活かしながら、歌と闘って、己を主張するbass弾き。
あまりいないよな、この日本じゃ。と思う。
正直あまり聞く言葉でもない。歌と闘う、というのは。
「bandでvocalあり」の場合、どう考えたってvocalが主と考える。だから楽器はbackであり、歌を引き立てようと試みる。
だから、それに対して「ぶつける」というのは聞かない。
「歌と闘うbass line」と言われると、私は「RAINDROP TRACES」[L-R]のbass lineを思い出す。L-R絡みでそういったinterview記事を過去に読んだ覚えがあるから、というのもあるのだろう。
その時に引き合いに出した曲が「RAINDROP TRACES」だった覚えもあって出るのだが、確か、vocalist(L-Rだと黒沢健一氏)の度量を信じてbass lineを歌にぶつける形で弾いた、という木下氏の話。
なんか、それを思い出すには十分なbassの暴れ方だ…
以来、Cymbalsと言うと、どうも「歌と闘うbass line」と思ってしまう。こうして今も。
曲中、breakが入ってwhisper気味に「騙されて どんな気分?」と言われても曲の疾走感もあってか、スカッとした爽快感が残る。
騙されても気持いい!というのか。
それはbassを筆頭に、曲の中での3人の暴れっぷりの痛快さに心踊らされているから。きっとそうだ。
ビクターエンタテインメント (1999/08/25)
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