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磁石(2000)

「ラストチャンス」で脚光を浴びたサムエルことSomething ELse。実際のところ「ラストチャンス」以前から良い曲は多い。私自身「days go by」が好きだって人だし(笑)
で、だ、本題。
彼ら、「ラストチャンス」後も意欲的な作品を出していると思う。その「ラストチャンス」以降のsg.曲から、album『光の糸』にも収録された「磁石」について。

むしろ、この後に出たsg.「びいだま」のような音の世界、サビの掴み方、3声でのchorus workとかがSOMETHING ELseの真骨頂だと思う。どこか好き?と人に訊かれたら「爽やかな曲調で、melodyが良くて、歌詞に共感できて、ハモりが…」と返すように。
だとしたら今回取り上げる「磁石」は、彼らを知る人ほど「ちょっと、らしくない」と思われる曲かもしれない。なんか、こう、「つま先立ち」という印象を与える。実際、私は「サムエルにしては大人っぽい」という印象を受けた。
そう考えると、この曲、「意欲作」という言い方もできよう。で、大人っぽい印象の理由は、どちらかといえばAOR寄りに仕上がった編曲にあると思う。

けれど、つま先立ちの空いた隙間に、私は、本当の意味で「等身大」を感じる。
常に、ありのままを出すだけが等身大じゃないだろう。普段はありのままを出して行きながら、時折、背伸びする。そうすると、背伸びをした分だけ、差が生まれる。この埋められない差が生々しい。これだって等身大の表現のひとつじゃないのか。
つま先立ちの隙間が予想以上に、私には、生々しく感じられて、サビのphraseと共に心から離れなかった。
思い起こせば。この曲のrelease当時、私は「SOMETHING ELseの「磁石」とThe Gospellersの「告白」はいいぞ!!」と吼えていた。
どちらにも共通しているのは「AOR寄り」な編曲だ。
「告白」の場合はもともと、The Gospellersというハナからsoulめ主体のところに「告白」ではAORのessenceを入れた、という印象なのだが。
で、悲しいかな、こういう曲ほど、世間の受けは(以下発言自粛)


磁石
磁石
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Something ELse 今井千尋 中村哲 森俊之
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