2006/Mar/27 | listen
Rise(1992)
NACK5『Japanese Dream』が終わると知ったのは、今年2月じゃなかったか。何処かで「そろそろ」と思っていたけど「遂に本陣もオチたか」そんな感じだった。
初めて実家を出て埼玉県内に住んだ時に耳にしたradio programのひとつがコレだったことを思うと「14年て長いね」と素直に思えた。放送された歳月を思うと暫時、呆然とする。
同時に
「majorな音楽業界は随分と厳しいものに変わったし」
「一方、indiesが随分と力をつけたし」
「『JD』開始当初ほど今はmajorとindiesの差がなくなったろうし…」
そんな、過ぎた時代の変遷を思う自分がいる。
2000年、折しもinternet投票の導入を境に『JD』を聴く熱が冷めて、次第に聴くのを辞めてしまって、聴取areaを離れて(苦笑)現在に至る。もともと私はMJ[Music Judgeman]じゃなく、-----んー、最後の一点で「MJにはなりたいと思わない」と思ってしまったのだが、それは、投票に神経をすり減らして縛られることで、己のradioの聞き手の自由を損ないたくなかったんだわね(面白くなかったら、そのradioは聴かない主義)-----、それでも周囲にMJが複数おられて初期も初期の番号で会話が凄いことになっていた(笑)やらで、挙句にゃ「SLT(Sing Like Talking)が好きで(略)」「L-Rが好きなら(略)」となったら最後、この番組を避けて通れない。だから「門前の小僧」状態で、何時しか番組system他に精通してしまっていた、ってのが本当のところ。
それでも1990年代、音楽を拾い上げる際の指標に『Japanese Dream』がなっていたのは間違いなくて、ここを経由して、JIGGER'S SON、カーネーション、川村結花さん、RAZZ MA TAZZ、rough laugh、Grapevine、くるり、椎名林檎姫、堂島孝平くん、aikoちゃん、etc.…と次々に聴く耳のwingを広げて行くこととなる。大学時代の私がSLTをエラく好きだというのは知っていた大学の先輩筋に後年「え?Grapevine、聴いてるの」と驚かれたのだが「この音楽はこの人の守備範囲外」と思われてたんだろう。
『JD』は毎年3月終りか4月頭に『Super Grand Prix』が行われていて、年度の1位が決まっていた。印象強いのは「なんか、それ意外!」と思えたからか、鬼塚ちひろちゃんの「眩暈」[2000年度]。前述にあるように聴かなくなりだした頃の、なんだけど(自爆)
その最初の年、確か1992年度がSing Like Taking「Rise」だったのを『FM STATION』誌に記事になっていて読んだ覚えがある。雑誌名、この話題自体が「以前の」ものなのだろう。その雑誌はとうになくなり(対抗誌だった『FM Fan』もなくなった!)、今回こうして番組も終わる。
思い出しついでに、iTuneでSing Like Talkingの「Rise」を聴き直した。
intro.で入る「Rise」の声。
西村さんのguterのcutting。
縫うように入る竹善さんのfakeの艶やかなこと。
この、楽曲が始まるまでのゾクゾクする感覚は、初めて聴いた当時も今も変わらない。
そして、2006年の今だから思う。
「Rise」終盤に出てくるfake、その抜群のphrase work。
ここに「2000年代の男性R&B云々のrootsを此処に見たり」と思う。2000年代に出て来た男性R&B singerたちは、このvocal workの流れに属している。
今はsg.盤で手に入れるのは難しそうなのでAmazonは、best album『Second Reunion』をchoice。春にreleaseされたsg.だからか、歌詞に「春の嵐にも」とあるからか、この時期になると「みつめる愛で」も聴きたくなるのだ。
ファンハウス (1998/09/30)
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