2006/Mar/18 | listen
キヲク(2002)
昨日、久々に『Music Station』をじっくり観ていたらELTが出演していた。
ELTには「Time goes by」というballadeの代名詞的楽曲がある。五十嵐楽曲期でも代表曲だろう。tempoの良い楽曲もqualityは高い、と思う。けれどELTの楽曲で「楽曲が」気になったのは、私の場合、現在の2人体制になってから。singleでいえば「Graceful World」だったり「キヲク」だったり、「ささやかな祈り」だったり。やたらtvで流れていた、という記憶がある「Unspeakable」とか。だったりする。
「キヲク」での、ELT初期に見られたclearでstraightな歌い方と、「jump」で顔をのぞかせた甘いクセを出す歌い方とが楽曲の中でどちらかに偏らず、混然としたまま、空気としてpackingされた感じが好きだったりする。
サビまでの押さえ方は従来あったstraightなものだとしたら、サビが繰り返される後半でのたたみかけは引っ張りながら甘いクセを残している。
「この時限り」という刹那。
そして「薄紅ノ雪が」のphraseのたびに、「この時限り」の刹那さがくるくると体を回るのだ。見えない桜吹雪が目の前に広がって、桜吹雪につられて視線を上空にあげると、薄紅の花びらがはらはらと舞ってるかのような。
この曲、サビにひとつ小さく〆を入れて、サビの〆、最後のダメ押しに出る。
「風が吹く」「残ってる」という寂寥が漂う歌詞で小さく〆が入っての「まだ上手に笑えなくて」であり、「思い出には出来なかった」であり。最後の最後に出される「キヲクの中 探していた」であり。
これこそ「終盤、たたみかけの勝利」。
キヲク (CCCD)
posted with amazlet on 06.03.18
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