<< Jan 2015 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31  

GONE(2000)

男女混成(男2:女2)のvocal group、SMOOTH ACE。
彼ら(彼女たち)の、major 2nd single。
major以前、indiesでのdebut singleと同じ曲の、arrange違い。でもある。

起伏の少ない(苦笑)淡々とした打ち込みのbackに、group名よろしくsmoothかつ丁寧なlead vocalを乗せたのが、indiesでのversion。
だとしたら、一方の、major versionというべき「GONE」はbackingの表情を豊かにしたぶん、lead vocalの熱を少しばかり抑えてみせた。そうすることで、曲がスッと前に出た。そんな印象を持つ。
前述のように起伏の少ない打ち込みが背景なら、歌の熱量はあげててOKだろう。
けれど生音主体、隙間を残しつつも間に楽器音の残像が残る状態ならば、歌の熱量を僅かに減らしたとしても、曲の総合力では前のversionと同等になる。
どちらにも両方に共通するのは、丁寧なvocalだろう。
leadにしろ、chorusにしろ、4人、ものすごく丁寧に歌っている。

iTMSへのlinkを張って紹介した「GONE」は、これまた、version違い。
pianoと歌だけのversionなので、此処に書いた丁寧さがよりわかるのでは?
(iTMSって『REMAINS』がないのね!個人的一押しのSAのalbumってコレに尽きる、というのに!)


Smooth Ace 『Smooth La Musique Avec Piano』より「Gone」(iTMS)

GONE
GONE
posted with amazlet on 06.08.24
SMOOTH ACE 岡村玄 岸利至 高橋幸宏 清水靖晃
東芝EMI (2000/11/22)
売り上げランキング: 125,468

permalink | - | - | posted by sachi

Lush Life(1999)

私の手元にある『Lush Life』は、2枚目である。
1枚目は2002年春の引越しの折、着払いでCDを譲った中にある。…、某嬢〜あぁたの手元のだ(ニター)←当事者間でしかわからんではないか!
そうやって人に譲った後に、どうしても!また聴きたくなって再入手したのは、このalbumと、我那覇美奈さんの『きみにとどくまで...』、かな、直ぐに思い出せる範囲では。思い出せないだけで、もっとあるかもしれない。
同じ方法で人に譲ったalbumを、後にremaster盤で買い直したことを書いていて思い出したから(自爆)

ぼくらはどこに忘れてきたんだろう つよく愛するそのちからを
------川村結花「マイルストーン」より

上記のphraseからalbumは始まる。
そして、このphraseは、このalbumを引っ張って行く柱になった。
一通り、通して聴くと、そんなことを思った。あたたかさと同じだけの切なさを以て。
個人的に、singleにもなった「home」は、弱いところを突かれた曲。
悪いけど、強がって、簡単に弱みなんて見せないぜ!くらいに粋がっていると、時々気弱にもなって「ダメな時ダメなカオ見せてもいいのかな」と思うのだ、実際。

M-2「遠い星と近くの君」は自分の音楽仲間の中で、いろいろ話題を振りまいてくれた曲。
ひとつは、この曲を聴いた人が仲間うちにいて、私に「さちさん、この曲、いいよねえ」と言っていたこと。
もうひとつは、私がこの曲を入れたMDを知人に渡したところ、その知人が「Ken's Bar」で、この曲をcoverをする平井堅さんを観た!なる報告を受けて、でして。
しかもMDを渡して時期を置かずの時期に「さちさん!堅ちゃん、MDに入ってた曲、歌ったんだよ!びっくりしちゃって!!」
この報告に私のほうが驚いた覚えがあります。
まだ平井堅さんがsingle「楽園」でbreakする前、都内の小さなlive houseで「Ken's Bar」をされていた頃、の出来事です。

Lush Life
Lush Life
posted with amazlet on 06.08.16
川村結花 深澤秀行 YO-KING
ERJ (1999/04/01)
売り上げランキング: 15,916

permalink | - | - | posted by sachi

線香花火(2000)

Off Course「Yes-No」のサビ、覚えのある方も多いと思う。
Off Courseというgroupの代名詞のように扱われ続けるphrase、だと思う。

君を抱いていいの 好きになってもいいの
-----Off Course「Yes-No」より

この曲の歌詞みたいな焦れた、逐一確認型恋愛をする男性って…
…いる(起爆)
「あの人はOff Courseの「Yes-No」みたいな恋愛だよ、逐一相手に行動を確認するんだわ、「なぁ、kissしていい?」とか。訊くね絶対。それこそOff Courseの「Yes-No」の歌詞みたいに「君を抱いていいの」「好きになってもいいの」って言うよ絶対」と発言し、酒の席、濃いぃ面々での喋り場を爆笑の奈落へと突き落としたんだが、それは数年昔の話。
とはいえ、相手に訊く、その心は「傷つくことを極端に恐れている」「相手と自分との間に誤解がないよう常に努めていきたい心情」と相手の分析も忘れていないのだが。
さて。本題。
このphraseを思い出すには十二分、だろうサビがSkoop On Somebody「線香花火」にある。
君を好きになっていいの? I need your love そんな想いが
-----Skoop On Somebody「線香花火」より

この下りだ。
この1行でOff Course「Yes-No」を思い出すには十二分(苦笑)と以前より私は提唱して来たのだが(自爆)2000年代に入って確認型恋愛の歌詞を見るとは…というところも自分の中では、あったのだ。
あー、J-POPの歴史の中に往年の歌詞の傾向までも、こうして継がれていくのだね、という思いで。
ところで。「線香花火」の〆は
線香花火を とても大切そうに 見守る君の背中 いつまでもみとれてた
である。これと対になるのは曲冒頭の
線香花火を とても大切そうに 風からかばう 君の白い手にみとれてた
だろう。
曲中主人公は君にみとれちゃいる。
い・る・ん・だ・が(爆)曲中主人公の立ち位置及び視点が、曲の中でしっかり動いているという様子にも注目しつつ曲を聴いていくと、ああもう曲中は"That's片想い!"なんだ。
死語?を出すなら「キュンキュン」である。
かの「君を抱いていいの」にしても、今回の「君を好きになっていいの?」にしても、本当にそう思うんだろうし、訊きたい、言いたいんだろう。
けれど実際現実、確認を訊く言葉も言えないでいる(みたいだ)。特に「線香花火」の曲中主人公は相手の気持を推し量る程、壊してしまうんで言えたもんじゃない。って感じが残る。
なーーんか花火の最中、半端な会話で時間を潰してそーだよなぁ…(遠くを見る)

確かに曲の主人公は「奪いさる」という強い言葉に己の願望を加えちゃあ、いる。
そんな「奪いさりたい」という強めなphraseで「ヤツは君を奪いされないな」(爆)という、曲中主人公の「強引になれなさ」をも推し量れてしまうことに気づいた。
嗚呼、切ないぞ!切ないぞ!
そうなりゃもう、2番のサビ。
線香花火のorange色の儚い光と、自分の恋心が重なる下りにまで来たら感情移入しちゃってもう片想いの切なさ(自分内)倍増である。

でも、そういう切ない恋の気持を切々と歌わない。
夏を思わせる爽快感に溢れた編曲で、tempoの良い曲に仕上げた。そこに恋する気持をのせるから片想いが深く、届く。

線香花火
線香花火
posted with amazlet on 06.08.04
Skoop On Somebody S.O.S. Akira Nishihira 高柳恋
SE (2000/09/20)
売り上げランキング: 66,233

permalink | - | - | posted by sachi

過去と現実(2000)

今なら、best album『Every Single Day -Complete BONNIE PINK (1995-2006)-』を推して「A Perfect Sky」の開放感に心を解き放って!ってのがヨロシイ、そう思うのだ。だが、どうも、そういった流れには逆らいたい。ひねくれたい(笑)
だから、この曲を紹介すること自体、ひねくれた紹介だ。
しかし選んだ曲自体は、ちっともひねたところがない。と思う。
ちょうど彼女の11年ある(1995-2006だから)carrerの真ん中あたり、2000年に出たsingle「過去と現実」の持つsimpleな深さに6年経った今も惹き付けられる。
「Tonight,the night」のようなupperさは存在しない。キラキラした派手さもない。むしろ中庸なsound makeに目が行く。初期の「Heaven's Kitchen」のように個性が全面に出た感じも受けない。
そして、曲の中の言葉は、どこかしら、重たく残るものばかりだ。melodyと共に心の奥底で溶けずに残る。例えば

間違うことを恐れない事
間違いを忘れない事
今を見つめる事の方がもっと大切
------Bonnie Pink「過去と現実」より
であるとか。

この曲が収録されたalbum『Let go』のjacket写真の持つ「抜けた」感じが好きなので、amazonへのlinkは『Let go』にしました。

Let go
Let go
posted with amazlet on 06.08.03
Bonnie Pink
イーストウエスト・ジャパン (2000/04/05)
売り上げランキング: 7,984

permalink | - | - | posted by sachi

ゴースト・ソング(2006)

この曲は、地元FM局でpower-playになっていた曲。
この4人組band「APOGEE」のmajorで2作目のsingleにあたるのだけど、debut sg.「夜間飛行」に比べてrhythmがtightで、sharpさを出した分、曲に精悍さが出た。その結果、過不足がないので聴きやすい。
この曲の勝因は「曲の頭から最後までを、そのまま行かない」ところにあると思う。ちとばかしの変則。ひねり。そんな「行かない」仕掛けが挟まれているから「あッ」と、そこに集中する。

なお、公式site(http://www.apogeepoint.com/)で「ゴースト・ソング」のPV、full試聴が可能です。
なんかねー、世界観ありありだわよ(微笑)
この「(微笑)」な理由は、観たらわかる!


Apogee 「ゴースト・ソング」sg.より「ゴースト・ソング」(iTMS)

ゴースト・ソング
ゴースト・ソング
posted with amazlet on 06.07.14
APOGEE 永野亮 大城嘉彦
ビクターエンタテインメント (2006/05/24)

permalink | - | - | posted by sachi

トワイライト(2003)

iTune Music StoreでもGOING UNDER GROUNDの取扱いが始まったのを知っての紹介。
この曲が収録されたalbum『ハートビート』(CCCD)は、後ろに(CCCD)とあるように、copy control CDなんだな。それ故に人に勧めづらい!(苦笑)

彼らのband活動が継続されたからこそ(今年はbest albumだ、live at 日本武道館だ!ですもの、大きくなりました。)思うのが、この曲、debut初期から続くGOING UNDER GROUND「らしさ」の、ひとつの頂点。のような気がする。
この曲が出たことで後に他の曲へ幅振りが出来た、ってところがあるんじゃないか?今になってみると、余計、そう思えてくる。彼らを形容する時に使われる、様々なkeywordsが、この曲の中に詰め込まれている。
この既定の路線は強みでもあり、imageの固定という弱点にも化ける。
時に、泣きたいほど広がる、茜空の切なさを。
茜色の空が群青に染まる、様を。
ザーーッと、風が躯を巻いて駆け抜けて行く。
稲穂が風に逆らうことなく、風のまま揺れる。
頭上を遮るものは、ない。
遮るものがない中に僕がいて、僕の瞳の向こうに君が見える感じ。


GOING UNDER GROUND『ハートビート』より「トワイライト」(iTMS)

トワイライト
トワイライト
posted with amazlet on 06.07.12
GOING UNDER GROUND 松本素生
ビクターエンタテインメント (2003/09/24)
売り上げランキング: 16,835

permalink | - | - | posted by sachi

the wings of time(1999)

沼澤尚さんといえば「GROOVE DYNASTY」---個人的に「drum馬鹿の集い」と呼んでいたのだが(笑)---、の、members、5人のひとり。
スガシカオ(FAMILY SUGAR)、大貫妙子、吉田美奈子、槇原敬之、SING LIKE TALKING…など多数のliveに参加。2000年、2002年、2度の「Beautiful Songs」参加も忘れてはならない。後に、supportとして参加していたTheatre Brookに正式加入。
人気、実力もtop classで、多数のband(J&B、FOUR OF A KIND等)に参加しalbumを出しながら、「僕名義では1枚しか作らない」という言葉どおり、「沼澤尚」名義のalbumは1枚しか作られていない。
で、その1枚こそが『the wings of time』。

彼の持つ人脈がguestで入ったmusicianの顔ぶれでよくわかる。洋楽邦楽なんて枠がない。歌あり歌なし、まったく問わない。本当にborderlessだ。参加guestの分だけ楽曲の幅が広く、曲ごとにvarietyに富んでいる。それらを一本にまとめるのは、沼澤尚というbottomだ。
bottomが唯一無二、彼ひとりに定まっているからかvarietyに溢れていても散漫な印象を受けない。

このalbumのclosingに収められた曲が、albumのtitle tuneであり、TOTOのJeffrey Thomas Porcaroに捧げられた「THE WINGS OF TIME」だ。佐藤竹善氏のlive album『ALIVE and KICKIN'』にも同曲は収録されている。
奇しくも、この曲が大村憲司氏の最期にrecordingされた音源となってしまった。この話は是非とも此方を一読して欲しい。


the wings of time
the wings of time
posted with amazlet on 06.06.24
沼澤尚
東芝EMI (1999/04/09)
売り上げランキング: 28,300

permalink | - | - | posted by sachi

磁石(2000)

「ラストチャンス」で脚光を浴びたサムエルことSomething ELse。実際のところ「ラストチャンス」以前から良い曲は多い。私自身「days go by」が好きだって人だし(笑)
で、だ、本題。
彼ら、「ラストチャンス」後も意欲的な作品を出していると思う。その「ラストチャンス」以降のsg.曲から、album『光の糸』にも収録された「磁石」について。

むしろ、この後に出たsg.「びいだま」のような音の世界、サビの掴み方、3声でのchorus workとかがSOMETHING ELseの真骨頂だと思う。どこか好き?と人に訊かれたら「爽やかな曲調で、melodyが良くて、歌詞に共感できて、ハモりが…」と返すように。
だとしたら今回取り上げる「磁石」は、彼らを知る人ほど「ちょっと、らしくない」と思われる曲かもしれない。なんか、こう、「つま先立ち」という印象を与える。実際、私は「サムエルにしては大人っぽい」という印象を受けた。
そう考えると、この曲、「意欲作」という言い方もできよう。で、大人っぽい印象の理由は、どちらかといえばAOR寄りに仕上がった編曲にあると思う。

けれど、つま先立ちの空いた隙間に、私は、本当の意味で「等身大」を感じる。
常に、ありのままを出すだけが等身大じゃないだろう。普段はありのままを出して行きながら、時折、背伸びする。そうすると、背伸びをした分だけ、差が生まれる。この埋められない差が生々しい。これだって等身大の表現のひとつじゃないのか。
つま先立ちの隙間が予想以上に、私には、生々しく感じられて、サビのphraseと共に心から離れなかった。
思い起こせば。この曲のrelease当時、私は「SOMETHING ELseの「磁石」とThe Gospellersの「告白」はいいぞ!!」と吼えていた。
どちらにも共通しているのは「AOR寄り」な編曲だ。
「告白」の場合はもともと、The Gospellersというハナからsoulめ主体のところに「告白」ではAORのessenceを入れた、という印象なのだが。
で、悲しいかな、こういう曲ほど、世間の受けは(以下発言自粛)


磁石
磁石
posted with amazlet on 06.06.24
Something ELse 今井千尋 中村哲 森俊之
東芝EMI (2000/11/08)
売り上げランキング: 166,517

permalink | - | - | posted by sachi

djkh calendar-Dojima Kohei's Second Anthology-(2003)

selection album、best albumの類に好き嫌いあれど。
個人的に、コレは上手に仕上げてきて、手にした時に嬉しいと思えたselection albumでした。

ひと月、1曲。4月start、12ヶ月のcalendarというconcept。
収録曲にはlive音源あり、新曲あり。coverあり(「君は天然色」)。
個人的に11月「ノーベンバー」から3月「白の世界」までの流れが最強!!
絶品。
「これで落涙必至」といわんばかりだ、ホンに…(涙)
これに「サンキュー・ミュージック」が入ったら泣き出すわ。

堂島くんを2000年以降、GO GO KING RECORDERS[GGKR]から知って…という人、『堂本兄弟』出演から知った人にとって、無理なく彼の音楽世界に入れるalbumということでは、堂島孝平入門盤として最適かもしれない。
その一方でconceptや選曲から垣間みれる、original albumと同等の愛情を感じ取ってほしい。猛者にとっては、selectionゆえのおざなりがなく、selectionゆえに手がかかっていることがわかるalbumでもある。
彼の足跡の一部も含まれているからこそ、そこからoriginal albumへ手を伸ばして、この音の世界に触れて欲しいと切に思う。


djkh calendar -Dojima Kohei's Second Anthology-
堂島孝平
コロムビアミュージックエンタテインメント (2003/03/19)
売り上げランキング: 100,620

permalink | - | - | posted by sachi

突き抜ける

此処まで来ると毒舌も清々しいったらない。
聴きながら、この言葉の使いどころは此処だと思ったほどだ。
6/23・コラムの花道×豊崎由美
そう。
TBS RADIOの昼番組『ストリーム』は「コラムの花道」、podcastingされているので全世界で聴けてしまうわけだけど(私も、そのひとり)、その6月23日のcolumnistは文芸評論家・豊崎由美さん。
そう、トヨサキ社長。
この日の話題は「渡辺淳一センセイの新作『愛の流刑地』祭!」ときた。
この日のtalkは『愛の流刑地』に関して、全編にわたり毒舌終始一貫徹底。
昨年最後(2005/12/30)に行われた年間総括で「最も毒舌で賞」を受賞した「直木賞、芥川賞ぶった斬り!」の回も凄かったわけだけど、更に突き抜けまくり。抱腹絶倒モノ。必聴也。
こういうのがあるから、radioを聴く行為はやめられない!って思うわ。

これを聴く前に、参考文献ご紹介。
WEBダ・ヴィンチ|4ちゃんねる! - 水道橋博士の「本、邪魔か?」(16)の回、2006年2月は「コラムの花道」に関して。
前述の「2005年の年間総括」に関しての文章がupされております。Check it.

permalink | - | - | posted by sachi
< listen 7 | top |