2006/Sept/11 | live
[2000/11/03]ゴスペラーズ坂ツアー2000@沼津市民文化センター・大ホール
※この文章は過去、web上にあげられていたものを再録したものです。
なお、ライブレポート集のインデックスページは、此方になります。
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去年の五鍵、沼津公演の話が出てくるとは思わなかったんです。
その話から、今年の沼津公演の話を始めて行くべきでしょうか。
去年、五鍵ツアー沼津公演の話をもしも、したとしても。もしかしたら意地悪い嫌味のひとつが出そうな感じがしたからでしょうか。もっと皮肉まじりに言われそうな、そんな気がしたからかもしれません。
まさか去年の沼津公演が、実際に歌っている側にも印象深く受けとめられていたということ。
その証拠ともなる言葉を聞くことになるとは思わなかったということです。
私たちという客席サイドがもしも「印象深いくらい良かった」としても、本人たちの中で「良くなかった」というのも、実際のところあるんだろうと想像がつきます。多分ながら、「五鍵」序盤戦というのは、今までのイメージとやりたいことのイメージとの闘いが先ずひとつ、存在していると思います。そしてイメージを持つ(だろう)観客と自分たちのやりたいこととが折衷し合えるかという闘いを自然と孕んでいたのだと思うんです。
それを壊したのが序盤に組まれた初めて行く場所、静岡での2公演だったんじゃないのか?と思うんです。
「去年も、初めて来た。のに。凄い、なんかこう新鮮だったからかもしれませんけど、凄く、こうお客さんが僕らの事を盛り上げてくれて。去年も20本ぐらいツアーありましたけど、その中でも個人的には凄く印象に残っている一本だったという、ね」
「Love Machine」が終わって、必ず挟まれるMC。
それは本編も残り少ない「One more day」に入る前に出た、村上さんの言葉。
あの時の「良かった」感覚というのは、熾き火のように残ってて。覚えてしまって、離れないんですよね。ちょっとした癖になるというのか。
村上さんの声の広がりに、それを産み出した安岡・北山のコムビの世界に飲まれた「Century」。
跳ねまわって飛び跳ねて。客席同士だろうと、ステージのメンバーの誰にだろうと笑顔になってしまった「That's what I want」。
苦手だった「逃飛行」を許せる気がしたのは沼津からだったし、それくらいの歌だったのも、それくらい様になった沼津でのこと。
「愛のためだけに」、途中の「なりきりゴスペラーズ」で1列目の男子の目の前で5人がかりで歌わせて、更に上がったボルテージ。
あの日の「FIVE KEYS」。実は「カモン…、ジャンプ!!」を決める、ただそれだけの為にライブも途中でサンダルを脱いだこと。
「Higher」で起こった、今やゴスのライブでもある種の名物かもしれない。あの自然と起こってしまう大合唱状態。翌日の浜松で「ごめんよ、1枚目のアルバムの4曲目で盛り上らせて」とは言うものの、この曲を避けずしていられます?とばかりに歌い上げた♪Take me higherーーー、のフレーズ。
アンコールの「終わらない世界」なんて皆、疲れていたけど。ねえ(苦笑)それでも笑顔が出てしまう、あの躁なる状態。
そんな前回もあったからか。その前回の評判を聞き及んでか。何故か解らないが、沼津。
ともあれ会場の熱が中途半端じゃない!!
浜松も良かった、本当にそれは言い切れる。だけど、それを一晩寝ただけで越えて来たっていうのが怖い。歌にしても、動きにしても。なんか、連続になっただけに比較が強くなるんだけれど、そんな印象がある。
MCで「酒井、調子に乗ってますね」「のってますね」という「Love Machine」直後のやり取りってのも、一種、それを物語っているものかもしれないし。酒井さんも酒井さんで「小学生の時の持ちネタ」を新たに披露しているし。
全員が「何時も以上」になっていった崩壊具合、あれはどこから起きたのだろう。本当に不思議。
序盤も序盤、「Wild Wild West」〜「侍ゴスペラーズ」のブレイクでの時間設定、長めってのが露骨な証拠でせう(苦笑)
間隔空けて、その分で煽りたてますッ?!
遂にアンコール「FIVE KEYS」での「なりきり」では、安岡さんから「すごーーーい」。
北山さんからは「今日は新記録でしたね」とお墨付きを頂いたのが沼津の観客でした。
けれど、それを煽りたてる方も相当凄まじい暴れ方だったんですけれど。
そんな観客の熱もあってか、ステージの上も凄かったみたいでして。
約2名ほど、最後のMCで「右膝を痛めました。」でスタートすなッ(爆)とんでもない沼津土産と沼津の記憶。
約2名ほどは己の汗をネタにしてーーーッ!!(爆)
そして、この日一日でもしかしたら県東部、そして沼津地区の一番人気って、やっぱりこの方になってしまわれるのでしょうか?先ほどの「個人的に印象に残ってて」という話をされた方。
昨年のツアーでの「靴は履いたまま」、2番の「君が好きだよと」で、数少ない場内に絶叫をした、この方。最終的にMCで叫んでおりました。
「俺はこの街(沼津)が無条件に好きなんだよッ!!」
本編最後に歌われる「永遠に」。
焼津の公演では「?」と首を傾げた曲。そして浜松公演では「良いアレンジ、組んだじゃん」と思った曲。そこまでで止まっていた曲というのが急に迫ってきて。今年1月「アカペラ門」の「One more day」以来じゃないのだろうか。
「衣食住」ツアーのアンコールの「Promise」てのは、その行為(途中でマイクを離したと思うと途中から生声で歌い上げた)に泣きが入りかけたんだけれど、今回は違ってて。
ほぼ初めてに近い形なんだけど、聴いている歌に泣かされる形。本格的に泣きそうになって、えれぇヤバい表情になっていたんじゃないのか?とは思います。
同じように、アルバムでさほどピンと来なかった曲ほど此方に来たのが、私の沼津公演で一番の感想だったりします。
「Forgive Me」、この日のこの曲。村上さんの掛け合いでの鋭さといったら凄かったと思うんですが、これ如何に?>参加者各位
これに呼応してフェイクを重ねる黒沢さんにも、更に凄みを感じたところだし…
他に挙げるなら「夢の外」。浜松翌日で逆に声が出たのかもしれないんだけれど、特に黒沢さんの声のノリが、あの曲では際立っていたように思うんです。追随していたのが北山さん、あと手堅く押えていた安岡さんかな。
でも、かなり黒沢さんがキテたな(笑)
あと「夢の外」って、浜松でも「へぇ」と思ったのがCDではエフェクトで飛ばす後追いの声。あれをライブでは酒井さんが当てていくんですよね。もっと彼独特の声で当てるか?と思いきや、そうでもなかったりしてると思うんです。あくまで私の個人的雑感でしかないんですが「似せて当ててる?」と思ったくらいです。癖を抜くというのかなぁ…。
が、2番での村上さんとのユニゾンは別扱い(爆)あれはあれくらいで釣合いが取れるんで(苦笑)
っとーに思うから言うんですが。今回のツアーである意味、『五鍵』まで残っていた「村上・黒沢」の同級生ツートップ体勢から「+酒井」でスリートップのボーカルももしかしたら組めるかもしれない(し、事実「Slow Luv」が証拠かもしれませんですよ?)とは思っていたんですが、今回の活躍を観ていると、それをより感じますね。
そうなると安岡さん・北山さんの「ゴスショウ」コムビが、どこまで食い込めるか?でせう。
このふたりによる「月光」を最初(浜松公演でなんだけど)あまりに聴かなかっただけにサビに来るまで「これ「5時までに」?」と思っちゃったんですが(でも普通そっちを思わないだろうって)、沼津で思ったんですけど、ライブで聴く分には相当、この曲好きですねー。この曲はCDより聴けます。
■songlist
Wild Wild West[intro.]
01.〜侍ゴスペラーズ
02.Unlimited
03.パスワード
04.裸身
05.Forgive Me
06.Slow Luv
07.夏風
08.It should've been me (that loved you)[酒井・北山]
09.I LOVE YOU,BABY[黒沢・安岡]
10.月光
11.Free Space
12.熱帯夜[remix version]
13.シークレット
14.夢の外[including bandmember solo]
15.Love Machine
16.One more day[a cappella]
17.永遠に
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01.あたらしい世界
02.〜U'll Be Mine
03.FIVE KEYS[including「靴は履いたまま」]
04.ひとり[a cappella]

■2006/10/08追記
2000年の「ゴスペラーズ坂ツアー2000」では、FC(ゴスマニア)経由でチケットを入手すると写真のような、ラミネート加工されたカードが入ってました。
日付と会場名が入っています。沼津のですね、これは。