第８回感想率調査(2006/5/16) ― 新番組好感度 ―

新番組好感度調査

　前回のプレ調査でのわかりにくさを踏まえて、表は２つで行きますよ。

　だいたいどれがキているのかどうかを考える好感度ランキングと、見られなかったのはどういう理由だったのかを考える見られず調査の２本立てになっています。

　その他も数値をこねくり回すといろんなデータが取り出せますが、その辺は好感度ランキングトップ５だけおまけ的に表示してあります。全作品で見せちゃうとややこしいの塊ですからな。全データ見たい方は、一番下に置いてある生データを表計算ソフトなどでご覧ください。読みにくいけど。

　新番調査の参加サイト数は248です。

好感度ランキング

　最初にメインの好感度ランキングを出してみましょう。参加した人は目を通していると思いますが、とりあえず前提の話から。

継続

　見続けることにした作品のこと。好感度調査では主にここをメインに使います、その詳細は、以下の表の通りです。

　この継続点を元に平均を取ったのが、継続平均点になるわけですが、その話はとりあえずあとで。

　好感度ランキングではさらに、

　のデータを加味して、総合点として、好感度ランキングとしました。ここではどちらも見切られたことにかわりないので、扱いは同じ0点にしてあります。

　ということで、総合好感度の点数の計算方法としては、

　あとどのデータにも加味されない、「表明不可」…この作品には何も表明しない の値も併記しておきます。全体数を使う計算なら意味あるんですけど、ここでは特に使う用途もありませんでした。

　ということで、大方の予想通りＷハルヒ対決になって、継続平均点で上回るものの、最終的にはここでも涼宮ハルヒが持って行くという結果に。

第１位 「涼宮ハルヒの憂鬱」

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　アニメ関連の商品だけでももう随分出ている…というか予約可能なんですな。第１位はやっぱり「涼宮ハルヒの憂鬱」。

　見られているだけでなく、見ている人のテンションも相当に高い作品となっています。もはや「語りやすい」とかそういうレベルではなさそうです。

　総合点には守備範囲外や見切りの影響が大きく出るのですが、とっつきにくいと思われていたEpisode00の壁も特に感じさせることなく、見切りがほとんどない状態なのは予想外ではあります。原作ファンの擁護が効いたのか…。

　調査参加者での視聴率はなんと、79.5%。ほとんど見られているので、見られない理由を考えるにはサンプルが足りない感じでもありますが、一応見られない理由トップは「不可」、一応UHF系ですからね、見られない地域はそこそこありそうです。でもあんまり多いというほど多くはないですけど。もうU系はアニメファン必須のステータスなんでしょうか。

　とりあえず今期はコレを見てないとちょっと寂しい思いをするかもですね。最終的にどう転ぶかはさっぱりですが、その転び方ですら語り草になりそうです。

第２位 「桜蘭高校ホスト部」

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　惜しくも２位になったのは「桜蘭高校ホスト部」、継続平均点では１位の「涼宮ハルヒの憂鬱」を上回りましたが、ちょっと視聴者を選んでしまう感じだったのが敗因でしょうか。（涼宮ハルヒ…も十分視聴者を選ぶタイプだと思ったんだけど…）

　その「視聴者を選ぶ」と思われたところで、最初から見ないと決められてしまった「守備範囲外」が多いのが特徴。見切り率は涼宮ハルヒには及ばないものの、決して高いワケではないので、見ずに切った人は、ちょっと勿体ないことをしたのかも知れませんね。アニメの中身と当初の宣伝がしっかり噛みあっていなかったとも取れますけど。

　比率的にはたぶん男性の方が多いと思われる感想系でこの高ランクですから、ただの女性向けだと思ってしまった（視聴者視点）、思わせてしまった（制作側視点） のはちょっと勿体なかったかなー。男性でも楽しく見られると思いますです、ハイ。

第３位 「ひぐらしのなく頃に」

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　数値的には突出して高いところはないけど、特に低くなる原因もなかった、そんな感じかな。順当に上位２作品の次につけてきた感じ。総合的にどこのポイントも高いです。（こういのが一番コメントしにくい）

　とりあえずコメントではみなさん恐怖におののいているの…かな、かな？

第４位 「ARIA The NATURAL」

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　前作の続きでそこそこの人気。視聴率的には２位ですが、総合点的には、前作があることでのいい点と悪い点が混ざった感じ。下手に知られている分、守備範囲外になってしまった影響も大きいのかな。継続平均点はそんなに低くないんですけど、コメント見る限り、前作ほどよくなさそう…というのがだいたいのところでしょうか。

　前作のアンケートをこの形式で採っていないので、比較はできませんけど。以前はシーズンで１作ぐらいしか作っていなかったハルフィルムメーカーは今期本作を含めて、３作も作っています。自分としてはそこがちょっと心配。

第５位 「うたわれるもの」

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　コメントを総じて見ると、「丁寧な作り」な作品と。上位陣では知名度が低い方で、見切りや守備範囲外がその影響で減ってそうなところが５位にまで上がった原因になっているのかも。不可も多いですね。

　自分としては原作を知らないので、盛り上がりがいまいち理解できていなかったりしますが、コメント見ると、後半の盛り上がりがすごそうですね。

　以下略。以前からうすうす思ってはいましたが、新番組ってあまりコメントを引き出せない感じがありますね。確かに終了番組と比べれば、新番組、しかも見るのをやめた作品などはあまり書くことがない。結果、コメントを読んでも、さほど作品の全体像が見えてこない様子になってしまう。

　でも、こうやって、視聴テンションや、切った理由などを大雑把にでもまとめてみることで、コメントのみよりは、作品の全体像がうっすら見えてくる感じになったかも。

　前回のプレテストとは集計項目の変更もそうだけど、総合点の出し方も変え、見るのをやめられた部分だけを反映させることにより、感想系で聞かれる声の大きさ順的なランキングになれたのではないのかな、と思います。

　右へならう必要はありませんけど、上から順に感想系的なオススメということにはなるのかな。

　しかし下手に知名度だけあるハム太郎が哀れだなぁー。「守備範囲外」とした中で、前作とはーい！の違いを知っている人はどれぐらいるんだろう…。

見られず調査

　見られない理由を点数化するのはヘンだという意見を前の調査のときいただだいたので、今回は見られなかった理由をそのまま割合で集計してみました。いろんなまとめたデータも出してみたんですが、表が幅広になりすぎたので、ほぼプレーンデータ状態にて。

　とりあえず各値の説明から。

　結果は同じ「見てない」でもいろんな理由があるもんですね。

　見ない率 ＝　（視聴なし＋見切り＋不可＋知らない）／（全体数[248]−表明不可）

　として、これらのデータを、見ない率でソートしてまとめてみました。ソート順に特に大きな意味はありませんが、とりあえず見て（見続けて）もらえなかった作品順ということで。

　表の中のそれぞれのパーセンテージは、全体のパーセンテージではなく、「見てない」の中での比率です、横で合計すれば100%になります。全体でのパーセンテージはこの数値と、見ない率を掛け合わせれば求められますね。

　解説とかは後回しにして、とりあえず表を。↓

　ということで、だいたい上の好感度ランキングの逆になってます。逆順にしておいた方がわかりやすかったかも。つか、棒グラフが欲しいですね。

　まず、ソートに使っている見ない率を考えると、これは見られていない作品の順番です。ということは逆にすれば見られている順番であり、見られている＝いい作品という一般的な解釈から考えると、下の方が良作ということになりますが、逆にしたとき、必ずしも、好感度のランキングと一致しません。

　つまり、守備範囲外や見切りといった明らかに見ない意思を持たれた、ある意味作品として致し方ないところ以外での、見られなかった理由が、この表にほんのり隠れているかも知れません。

　また、個々の作品でパーセンテージの高い箇所は、大雑把に言って、アニメファン（とは言っても感想系サイト持ちにフィルタリングされていますが）にアプローチする際に足りなかったところ、と見ることもできそうです。

　わかりやすいところで「知らない」なんてのが多いのは、見切る見切らない以前の問題で、普通に宣伝不足と考えられるわけです。上位陣はほとんどコレですね。情報を提示すること、見てもらうこと、まずはそこからアニメファンとの繋がりが生まれるかと。今じゃだいぶ有名になってきた10位の「GUN道 MUSASHI」なんて、開始前にBS-iで「BLACK CAT」見てなきゃ存在知りませんでしたよ…。

　幅取るので、表示させなかったんですが、知名度（100%−知らない率×見ない率）トップ５は

1位 涼宮ハルヒの憂鬱 96.72%
2位 スクールランブル 二学期 95.06%
3位 ARIA The NATURAL 95.00%
4位 桜蘭高校ホスト部 94.63%
5位 ひぐらしのなく頃に 94.21%

　こんな感じ。ハルヒは置いておくとして、２位のスクランは知られている割に、好感度ふるわないなーということで、上の表を見てみると、守備範囲外が46.8%となる。２期目で知名度はあるけど、２期目であることで、１期目の評判を引き継いでしまうというのが数値に出ていますね。ARIA The NATURALもそんな感じ。

　で、最初の表で併記されてるけど、継続平均点を見てみると、

1位 しばわんこの和のこころ 4.33
2位 桜蘭高校ホスト部 4.28
3位 涼宮ハルヒの憂鬱 4.22
4位 味楽る！ミミカ 3.85
5位 THE FROGMAN SHOW 3.79

　ハルヒの牙城が崩れました。守備範囲外比率の高い桜蘭ホスト部がパッと見の設定で損をしているのがよくわかりますね。継続数３のしばわんこは同傾向でも違う意味のようにも見えますが…。まぁミニ系の一番大きいところは知名度のなさですけど。

　最後にただ切られるんじゃなくて、わざわざ「つまらん」と言われてしまった方たちを並べておきましょう…。

1位 エア・ギア 32.84%
2位 GUN道 MUSASHI 31.58%
3位 Soul Link 29.85%
4位 TOKKO 特公 25.00%
4位 モンチッチとあいちゃんのベビチッチえいご 25.00%
6位 妖怪人間ベム HUMANOID MONSTER BEM 23.81%
7位 ラブゲッCHU 〜ミラクル声優白書〜 23.19%
8位 学園ヘヴン 23.08%
9位 ひまわりっ！ 22.44%
10位 フラカッパー 21.43%

　つまらん／（継続＋見切り）のランキングです。サンプル数が少ないのは誤差としても、視聴者の期待を裏切った方たち…なのかな…。見たことないので何とも言えませんが、有料放送作品が２つも入っているのはどうなんだろうね…。

　まだまだいろんな解析もできるので、解析用に生データ置いておきますね。＞Link

＞＞終了番組評価調査[本放送]