新番組継続率 評価詳細(コメント有りor評価公開可のもののみ)
No. | 作品名 | 評価 | コメント | 転載許可/評価公開可 |
1 | Angel Heart | 見切り | 前作にあたる『City Hunter』、特にアニメ版を知っていればいる程辛い出来。原作からして第1話で香が死んでいたりと続編として捉えると悲しくなる展開が多く、いつの間にやら『続編』ではなく『パラレル』と銘打たれていたような作品なのだが、それ以上に制作会社変更による作画レベルの劣化、十数年の歳月による声優陣の声の劣化が著しく、更に見ていて悲しくなる。どうせパラレルならば『ツバサ』のように声優も一新するくらいのことはしてもらいたかったのだが。ファンが悲しむだけの『続編』は、とても寂しい。 | 転載可
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2 | capeta | 継続 | 今期はどういう訳かレースものが3作品もあるのだが、この作品の場合、第1話ではカペタがカートに出会いすらせず終わり、逆にカペタのドラマを中心に一年間じっくり腰を据えて丁寧に描いていこうという意欲が伝わってきた。今時いじめられっ子スタートだったりと地味な印象こそ否めないが、各登場人物の心情の機微も余すところなく描かれており、カペタがカートに惹かれ才能を開花させていく様が着実に伝わってきて好感が持てる。 スタジオコメットお得意の3DCGによるカートレース描写も迫力があって面白いのだが、やはりセルアニメのドラマ部分に対し浮いた画面になってしまうのは残念(これは『韋駄天翔』も同様) | 転載可
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3 | アニマル横町 | 見切り | 第1話にして(ネタとはいえ)夢オチを登場人物自らに語らせてしまう醒め方に、見ている自分も醒めてしまった。その後『りぼん』の公式サイトで読んだWEB漫画は大変面白かったので素材そのものは悪くないと思うが、イヨのキャラなどは解釈の差なのかアニメ版の方がWEB漫画版より魅力がずっと薄くなっているように感じる。このあたりは回数をこなしてスタッフが慣れていけば普通は解消されるものなのだが、はてさて。 | 転載可
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4 | 闘牌伝説アカギ―闇に舞い降りた天才― | 継続 | 今期最強最大の萌えアニメ。関わったオヤジどもを次から次へと虜にしていくアカギさん13歳のエロの資質に、年期の入った腐女子もイチコロ(笑) 冗談はさておき、福本漫画独特の生と死が隣り合わせになった緊張感を、あの描き文字もコマ割りも無いのに完全に再現してしまっているどころか、男の色気までも加えて魅せてしまうアニメの出来に素直に喜びたい。この調子で『カイジ』のアニメ化も是非。 ギャラリーの台詞やナレーションで大体何をやっているのかは掴めるものの、やはり麻雀を知っているか否かでその場の緊張感や展開の妙を味わうのに格段の差が出るので、麻雀を覚えてから見ることをお勧めする。 | 転載可
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5 | CLUSTER EDGE | 継続 | 素手で(!)戦闘機を撃墜し勢い余って川底に転落してしまったアゲート"神様"フローライト。見知らぬ街に流れ着いた(何km流されたんだよ…)彼は、自分がこれまでどこで何をしていたのか、きれいさっぱり忘れ去っていた。
『えーっとえーっと、まぁいいや』
良かねぇよ!Σ(゜д゜)
とまぁ、開始1分で3つや4つはツッコミを入れられるどころか最後までツッコミを入れ続けると呼吸困難で軽く死にかけるこの作品、数々の伝説を築き上げた世紀の怪作『WeißKreiz』の魂を受け継ぐ唯一にして正当なる後継者であり、10年に一度拝めるか否かの傑作、少なくとも最後まで抑えればあと10年は話に困らないネタの一大鉱脈であることは疑い無い。某『FSS』の光皇陛下すら遥かに凌ぐ天然ボケ神様が起こす奇蹟に魅入られた者の末路はまさに新興宗教信者の様相を呈し、『蔵星の為に数年ぶりにアニメ誌買いました!』『蔵星が好き過ぎて神様から電話がかかってくる夢を見ました!』『蔵星実況の為に死蔵していたビデオデッキを引っ張り出して来ました!』と、そりゃもうエライ騒ぎである。池田っちマンセー池田っち素晴らしい、だからもう最後まで全話脚本書いて! かくのごとく一度ハマってしまうと麻薬にも似た至上の悦楽を提供するこの作品だが、この種の楽しみ方は見る側に資質が無いと一生開拓できないものなので、第5話を見てくすりとも笑えなかった、もしくはツッコミの一つも入れられずに困惑するばかりだった人は、迷わず切って裏の『アカギ』を見た方がずっと豊かなアニメライフを送れる事だろう。つかこんなに楽しいのなんてもうオレ達だけでいーや、普通のアニメファンは置いてかれた方が多分きっと幸せだし! | 転載可
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6 | ガンパレード・オーケストラ | 見切り | 今回の新番組コメントをつけるにあたり、最後まで存在を思い出せなかったのがこの作品である。それだけ自分の中では印象が薄かったということだと思う。要はウルトラマンが存在しない世界でのウルトラ警備隊の活躍であり、新しいことをやっていないが故の安心感は抜群なものの、それ以上のものもないのが印象の薄さに繋がるのだろう。だからといってゲームのように極度の世界観クロスオーバーやら怒濤の裏設定攻撃に突っ走られても、それはそれで困るのだが。 | 転載可
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7 | まんが日本昔ばなし | 継続 | デジタルリマスタリングだかなんだか知らないが、個人的には想い出補正の方がずっと強いので、どこがどう変わったのか実はまったくわからない。まさに猫に小判。 自分が民俗学の類に強い興味を持っているのも思えばこの作品に啓発されてのことなので、思い入れはひたすら強い。市原悦子&常田富士男の語りだけでぐっと来てしいまうのは年寄りの証か。特に感想を書く予定は無いが、この機会に有り難く味わいなおしたく。 | 転載可
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8 | ARIA〜The ANIMATION〜 | 見切り | 佐藤順一監督は大変優れた監督だと評価しているのだが、何を出されても模範解答すぎて個人的には逆に物足りなさを感じるのも、また事実。 この作品にしても『新感覚ヒーリングアニメ』というコピーに表されるコンセプトをこの上なく適切に表現しており大変良い仕事なのだが、それ以上でもそれ以下でもない中庸を敢えて貫き通しているので、ごくごく個人的な感想を有り体に言ってしまえば『見ていて寝る』。ただし、作品のコンセプトを考慮すると『寝る』というのはむしろ褒め言葉であるので、これはこれで良いのであろう。 佐藤監督には下手に作家性を前面に打ち出そうなどとは思わず、この道で大成してほしく思う。 | 転載可
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9 | IGPX | 見切り | 3on3のバトルレースとのことで迫力あるアクションやスピード感溢れるレース描写を期待したのだが、細かいルールや定石にレース自体が縛られているだけでなく、そもそもスタッフにレースを詳細に描こうという気が無いようで、その面ではかなり裏切られている。 ならばと主人公を取り巻く人間ドラマにシフトを試みたが、主人公のキャラが淡白すぎて、こちらもまた盛り上がりに欠ける。 チームが上位のIG-1に昇格する場面から始まっており、チーム結成時のドラマなど視聴者に与えられてしかるべき情報が欠落していて冒頭から物語に置いていかれた印象があるのも含め、この作品は視聴者を楽しませる為に作られてはいないように感じる。 | 転載可
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10 | こてんこてんこ | 見切り | 『良い子とはかくあるべき』という押し付けがましさがとにかく鼻につく。教育TVの人気アニメ、たとえば『忍たま乱太郎』や『おじゃる丸』といった作品郡には押し付けがましいところなど微塵も感じられない。だからこそ子供は素直にキャラクターの行動を受け止め、時には一緒に反省したりもするのだろう。しかし、この作品からは親の立場から見た都合のいい『良い子』像しか伝わってこない。まてんこの方が格段に魅力的に感じられるにも関わらず、一方的に悪と決めつけられ毎回こてんこという枠の中に無理矢理押し込められて終わるのは後味が悪い。この作品からはそういった一種思想教育めいた薄気味悪さを感じる。明らかに幼児向けではあるのだが、逆に幼児にこそ見せたくない、そんな作品だと思う。 | 転載可
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11 | 冒険王ビィト エクセリオン | 見切り | ダブル主人公は『ドラゴンボール』時代からの東映アニメーションのお家芸だが、いずれも旧主人公の影に新しい主人公が埋もれるような形で失敗しており、いくら原作のストックがほとんど無いとは言え、まだビィト自身も成長途上のような段階のこの作品で敢えてその展開を持ってきたのは疑問。 また、この作品の場合、原作も含めて作品全体に流れる前時代的な野暮ったさこそが魅力でもあったのだが、今シリーズではやや洗練されてしまって泥臭さが抜けてしまっているのが大変残念。劇画調止め絵+筆文字による人物紹介など以前どおりの部分もあることはあるのだが。 | 転載可
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12 | Paradise kiss | 見切り | 普通の大人の女性をターゲットにしたタイプの少女漫画は苦手で、それ故『ノイタミナ』のシリーズもあまり得意ではなかったりする。特にこの種の自己啓発系の作品は、どこをどう楽しむものなのか、いまだによく分からない。 とりあえず純粋にアニメとして見てみると、唐突に入るデフォルメキャラが思い切り浮いていて雰囲気を壊しているように感じた。アニメオリジナルの演出だそうだが『NANA』から入った矢沢あいファンはアニメ的なデフォルメは嫌いなのではと思うのは偏見だろうか。他は特に引っかかるところもなく無難な作り。対象層が楽しめているかどうかすら判断できぬ自分には、見る資格は無いと思う。 | 転載可
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13 | BLACK CAT | 継続 | 何も予備知識を持たずに見るとせいぜい『中の上』どまりで終わるが、原作を知る人間が見ると途端に希代の傑作に化ける。パクリやネタ臭さの印象に紛れこれまでほとんど議論されなかった『黒猫は何故つまらないのか』という命題の深層に踏み込み、物語の大幅な解体と再構成を行うことにより、本来面白くなる筈の要素も十分以上にあった『黒猫』という作品の、一つの可能性を見事に呈示してみせたスタッフの力量には賞賛を禁じ得ない。 20巻という原作の量に比し2クールというのは尺が足りないのではという懸念もあるが、このスタッフならばきっと上手く纏めてくれるに違いないと期待は膨らむばかりである(原作が冗長すぎるだけなんだけど(^_^;)) | 転載可
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14 | 舞-乙HiME | 見切り | 前作への評価を切り離して考えたいのはやまやまだが、スタッフ自身が前作のキャラを使い回す方法論を選択してしまっている以上、その影はどうしてもついて回る。新しいヒロイン、新しい世界観で新しい物語を紡ぎだそうというのならば、それに見合った新しいキャラクターを用意するのが当然であり、それを旧来のキャラに頼ってしまうのは、新しいヒロイン単体では他の作品と勝負するだけの力が無いと自ら吐露しているようなものである。それを『まったく新しい形式のシリーズ展開』などという言葉遊びで視聴者を騙そうとするあざとさが気に喰わない。アリカ自身は魅力あるキャラだと思うので、余計に勿体ない。 | 転載可
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15 | Rozen Maiden traumend | 継続 | とりあえずALIPROのOPサイコー(笑) OPから受ける病的な印象と本編の内容とが乖離しているのは『月詠』と同様だが、ALIPROの元々の作風のせいで、裏切られたとはまったく思わないところがミソである。深夜枠である事を逆手に取っての、悪趣味な人形破壊映像もALIPRO的に大変よろしい。 本編は前作を切ってしまったのでよくわからない部分が多々あるが、特に知らずともまったく関係なく楽しめる。今後バトルロワイヤルに突入するようだが、深刻ぶって語られている割にドロドロとしたものは感じないので、最後まで鬱になることもなく見届けられるだろう。個人的にはOP準拠でも別に構わないのだが。 | 転載可
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16 | Solty Rei | 継続 | 中田譲治鑑賞作品。ついうっかり拾ったロリのロボ娘ちゃんに懐かれてしまったせいで、一匹狼の賞金稼ぎを気取っていたが実はヘタレだったことが次々と暴かれていく中田譲二の醜態を見守るだけで十分楽しいし、もちろん年の差カップル属性好きにも堪らない。しかしAICが関わっているせいか、中途半端にギャル要素がまぜこぜにされてしまっているのはいただけない。 物語は穴だらけでツッコミどころ満載の部類に入るが、この手の作品はあまり真面目に考えずにツッコミを入れまくってこそ華なので、最後までこのまま突っ走っていただきたい。 | 転載可
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17 | ロックマンエグゼBEAST | 継続 | 前作までの伏線はほぼ回収され、久々に一から仕切り直しの新シリーズなのだが、その割にはキャラクターも整理されず、雑魚敵までもがリサイクルの為、新鮮味はまったく無い。相変わらず設定がややこしく覚えることが多いのもネック。今作で4年目という長期シリーズなのだから、ゲーム版同様熱斗を転校させるくらいの思い切りも必要だったのではないか。 この作品、本筋に関係ないバカ話は毎度面白いのでそれを期待して今年も見るが、現時点でバカ話が一話も出てきていないのは気になるところである。 | 転載可
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18 | 韋駄天翔 | 継続 | 事前情報の数々から、もっと頭のおかしいトンデモホビーアニメを期待していたのだが、蓋を開けてみればバトルの表現も(やや誇張はあるものの)実際にあるテクニックを忠実に再現しており、物語も悪のMTBライダーとの対決→改心の一話完結パターンと、基本に則った手堅い作りになっていて逆に驚いた。 しかし、だからと言って決してつまらない訳ではなく、むしろ王道のど真ん中を突っ切った、清々しさすら感じる面白さで意外な収穫。 同時に異世界に飛ばされた筈のライバルチームの行方や伝説の韋駄天バイク、翔達の行く先々に現れる謎の(笑)MTBライダーなど、盛り上がる要素のほとんどはまだ温存中なので、今後の展開に大いに期待していきたい。 | 転載可
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19 | BLOOD+ | 見切り | 第1話にしてスプラッタ。第1話にして米軍駐屯批判。こういう作品が悪いとは思わないが、土曜の夕方に見たいとも思えない。いくらこの枠がMBS所有とはいえ、この作品を夕方に放送して『BLACK CAT』を深夜に持ってくるTBSの編成局はアニメというものを何か誤解しているのではないか。 それはともかく、内容的には押井守の名前がお飾りとはいえスタッフロールにある時点で諦めろというか、小夜達と翼手の戦いというシンプルな本筋を、わざと理屈をこねくり回して難解な方向に持っていこうとしているように見受けられる。ただ、この作品の場合、難解さの方向にもどうにも中途半端な突き抜け切れなさを感じてしまう。そういう意味でも、やはり深夜でリミッターを外して作れば良かったのにと思う。 | 転載可
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20 | 格闘美神 武龍 | 見切り | 一刻も早く大会まで持っていきたいという意図は解るが、あからさまにダイジェストな第一話は大きなマイナスポイント。あまりにも端折りすぎて肝心のバトルシーンすらなおざりになっているのは本末転倒で、視聴意欲を大幅に削ぐ。そもそも『美少女による格闘もの』という人気ジャンルでは見る側の要求するハードルも高く、この作品ならではという要素が無い限り厳しい。そしてこの作品にはキャラにもアクションにもそういったポイントを見出す事はできなかった。せめて端折るにしても『おっ』と思わせるような部分さえあれば、もう少し見守ってみようという気にもなれたのだが。 | 転載可
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21 | 銀盤カレイドスコープ | 見切り | 原作はフィギュアスケート描写の巧みさで高い評価を受けているそうだが、絵と動きが加わったアニメの方が表現力が遥かに劣っているのはどういうことか。元々コメディ色の強い作品のようなのでフィギュアはオマケと考えたにしても、滑っている筈の動きがカクカクしているのはスケートとして根本的に駄目だろう。 たずさの性格は見ていて後ろからパイプ椅子で殴り倒したくなる衝動に駆られるが、むしろそれを狙っての性格設定だと思うので上手いと思う。話はそれなりに楽しめるので、たまに絵がつくラジオドラマといった感覚で見るのが正解だろうか。 | 転載可
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22 | 蟲師 | 継続 | 映像のクオリティにおいては間違いなく今期一。民間伝承系のテーマを扱っているようで実はまったく異なる独自の世界を作り出している物語も完成度は高く、作品全体に流れる雰囲気の心地良さも相まってよく出来たショートムービーを見ているような感覚に陥る。 敢えて難点を挙げるとすれば、ギンコというキャラクター以外完全に一話一話が独立して終わっている為、多少見逃してしまってもまったく悔しくならない点か。ただし、フジ深夜枠(ノイタミナ除く)のこれまでの悪行を考えると、これはむしろ利点であるとも言える。どこで切っても構わない、視聴者的にも局的にも都合の良い作品というところか。 | 転載可
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終了番組評価 評価詳細(コメント有りor評価公開可のもののみ)
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1 | 創聖のアクエリオン | おもろ | バカだバカだと言い続けつつも、なんだかんだで最後まで楽しく見てしまったが、何より絶対収拾がつかないだろうと思うくらいに広げられた大風呂敷が、終わってみればきちんと畳まれていたことに驚いた。取りこぼしも山のようにあったような気がするが、なんとなくであっても綺麗に話が纏まっていたというのは大きい。それだけで印象がぐっと良くなる。 しかしこの作品、どこからどこまでがスタッフの掌の上だったのか終わってみてもさっぱりわからないというか、ひょっとしてスタッフ自身もよくわかってなかったのではないかという節がある。例えば、双翅捕獲からグレンへの翅の移植といった流れはディーバクルーに人間への不信感を与える為に用意された周到なものだと思っていたのだが、その割にはシリウス以外のメンバーはあっさりと不信から立ち直ってしまうし、精神崩壊した筈のグレンもよくわからないうちに復活していたりする。その場その場のバカ話も、いつの間にやら実は伏線でしたと組み込まれていたりもする。 この作品はもう少し真面目に捉えるべきだったのかといろいろと考えてもみたのだが、雲を掴むようでやっぱりよくわからない。性的心理学的等々各種分野のメタファはしこたまあるが、それが真面目に仕込まれたものなのか、単にネタとして仕込んだものなのか。少なくとも河森監督だけは大真面目だったのだろうが、他のスタッフは本気で取り組んでいたのだろうか? まぁ、作中の『ベクター機』の名が指し示すように、作品というのも様々な方向から受け止められるべきものであり、視聴者がそれぞれの楽しめれば良いだろうというスタンスで作られたのがこの作品なのだと思っておこう。その意味では、やはりなんだかんだで最後まで楽しめてしまったのだから、これはこれで十分成功なのだ。数多くあった粗も、その無理矢理な勢いでなんとなく吹き飛ばせてしまった程に。 | 転載可
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2 | わがまま☆フェアリー ミルモでポン!ちゃあみんぐ | 名作 | 恐らく前シリーズの終盤には残り2クールの宣告は出されていたのだろうが、それを良い契機にと視聴率も子供受けも一切気にせず、原作キャラの住田くんと森下さんを登場させて恋愛ものに回帰したのがこのシリーズである。元々原作でも一番脂の乗っていた時期のキャラを用い、出番の少ないままに退場した森下さんに対しては妖精をつけるなど大幅な設定変更までも行って、月曜21時のドラマ並みにドロドロの恋愛模様を描いて見せたのだが、楓の前向きなキャラクターも手伝って見る者からの感情移入度も高く、むしろ前シリーズより視聴率も上がったというのは皮肉なものだ。もちろんそれは、自分達の趣味志向だけに走らず、妖精パートもこれまで以上に手を抜かずきっちり作り込んだスタッフの手柄でもあるのだが。 その妖精パート、掟を破りウサギの姿にされたミルモと、それを元に戻そうとする楓というクライマックスは圧巻だった。自分が妖精であることをミルモに思い出させる為、ミルモとの想い出を語り続ける楓。その想い出の数々は、同時に視聴者がこの作品に対して抱えている想い出でもある。妖精がいなくなったパートナーは妖精の存在自体を忘れてしまう。それもまた、この作品が終わった後の視聴者自身の姿ともシンクロする。忘れたくない。もっとずっと、この仲間たちと一緒にいたい。もっとずっと、この作品を見続けていたい。フラッシュバックの一つ一つに、これまでさほど感じていなかったこの作品への想いが弾け、気がつくとボロボロと泣いていた。一つの作品が終わること、それ自体に涙したのは久々の体験だった。 だからこそ、やはり楓はミルモと別れるべきだったのではないかとも思うのだが、設定上ミルモがいなくなっても他の妖精達は人間界に残ることになるので難しかったのだろう。ミルモが側にいなくても前向きに進んでいけるようになった楓や、忘れてしまった筈のミルモをふとした切っ掛けで思い出し、そして再会へという流れを描いた方が、物語としてより美しかったのではないか。しかし、現状のエピローグでも今作が名作であるのには変わりない。本当に素晴らしい締めくくりだったと思う。 | 転載可
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3 | わがまま☆フェアリー ミルモでポン!シリーズ総括 | おもろ | りぼんの『満月をさがして』、なかよしの『東京ミュウミュウ』と並び三大少女漫画誌代理戦争として話題を呼んだ土曜朝テレ東枠で、最後まで生き残ったのが当初まったく注目されていなかったこの作品だったのは、実に興味深い結果である。『行方不明の英知くんを探す』『エイリアンと戦って地球を守る』といった明確なストーリー上の目的を持っていた他の二作品に比べ、『ミルモでポン!』には『結木くんと恋仲になる』という大雑把な目的しか無かった為、バラエティに富んだ一話完結の面白さを多く提供することができたのが勝因だろう。 また、シリアスなカラーが強く少女ものの王道を貫いていた『満月』や大きなお友達をピンポイントに狙った『ミュウミュウ』よりも、可愛い(中身は真っ黒だが)妖精たちが活躍するこの作品が受けたというのは、この枠の主な視聴者が小学校高学年以上でもアニヲタでもなく、もっと年齢の低い層であったことの証明でもある。そういったニーズに合わせる為、2年目以降、特にゴールデン枠進出後はとにかく可愛いキャラクターを売るべく、妖精たちの活躍を前面に押し出す傾向が強まり、妖精パートも人間パートもバランス良く楽しんでいた自分としては不満が募った。人間と妖精との絶妙な絡み具合こそが面白かったのだが。特に『わんだほう』の世界観を完全に無視したタコの罪は重い。コイツのせいで打ち切り勧告喰らったようなものだし。 似たような傾向の『おねがいマイメロディ』ですら毎回がクロミの悪事→マイメロのお願いで解決という物語の縛りがある中、これだけ何でもありで好き勝手に作られた少女向けアニメというのも珍しい。その懐の深さ故に子供のみならず大きなお友達にも広く受け入れられたのだろう。年寄りとしては往年の『うる星やつら』的な雰囲気が感じられて嬉しかった。こういう作品はもうしばらくは出ないのだろうなと思うと、寂しさも募るばかりである。 | 転載可
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4 | ロックマンエグゼStream | 駄作 | 無印時代から数えて3年間の集大成で、敵も味方もギュウギュウに押し込まれた密度の高い内容は、ずっと見続けてきた者からすれば確かに悪くなかったのだが、完全に着いてこれた人間は果たして何人いたのだろうか? この種のアニメにしては、あまりにも敷居が高過ぎる。 それ以上に度し難いのは、この物語は3月に上映された劇場版を見ていないとまったく成立しない作りなのである。物語の鍵を握る最重要人物にバレル大佐というキャラクターがいるのだが、劇場版上映前のTV版には、このキャラクターは(伏線は張られるものの)登場しない。そして劇場版で初めてバレル大佐は登場し、次にTV版で出て来た時には熱斗達は既に知り合いとして会話をしている。更にクライマックスでは過去の人物であるバレル大佐を現代に召喚することになるのだが、その原理は劇場版で説明されたもので、それを作中の人物は『あの時の』と当然のように語っている。TV版しか見ていない者には何の事かさっぱりわからない。Dr.リーガルの復活しかり、フォルテの唐突な登場しかり、視聴者が全員劇場版を見ていることを前提として、この物語は構成されているのだ。確かにこの作品のファンはゲーム版のファンでもあるだろうし、その大部分は劇場に足を運ぶだろう。だがそれでも100%には決してならない。TVは見ても劇場版は見ていない小学生だって多い筈だ。それらを完全に振るい落とす作りでは、たとえどんなに出来が良かろうと褒めることはできない(それ程出来が良い訳でもないし) もう一つどうかと思うのは、3年に渡る物語のクライマックスであるにも関わらず、熱斗とロックマンが最後の最後で物語から弾き出されていることだ。倒すべき重要度の高い敵は何体も出てきたが、熱斗とロックマンはそれらを一つも倒していない。最終回でラスボスのデューオを説得しようとしても、熱斗やロックマンの言葉はまったく聞き入れてもらえない。そこに前述のバレル大佐がデューオとの取引を申し入れ、それを受け入れたデューオが勝手に納得して地球は救われる。熱斗もロックマンも『その他大勢』の一人に追いやられ、鳶に油揚げを攫われたような格好で物語は終わる。すぐ後に続編が控えているとは言え、もう少し主人公としての活躍を描いてほしかった。主人公は作品の北極星なのだから。 とは言え、無印や『AXESS』に比べれば本筋の部分は遥かに面白かったし、バカ話も相変わらずヲタシフトが強すぎるきらいはあるものの、楽しめた。劇場版の件さえ無ければ、もう少し評価を上げても良かったのだが・・・。 | 転載可
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5 | ツバサ・クロニクル | ふつう | CLAMPとマッシーモ神の共通の特徴として、クライマックスが非常に重視され、その分中間のドラマが軽視されがちなところがある。CLAMP作品の大部分は序盤の設定説明とクライマックスでの怒濤の種明かし合戦を見るだけで事足り、それまでは単なる話数稼ぎなのではないかと思うことも多い。神の作品もまた、その展開のあまりの遅さ故に7割進んだあたりからが本編と言われることすらままある。信者的にはその遅々として進まぬストーリーの中でメインキャラの関係性が徐々に徐々に積み上げられているからこそ、本編開始後の盛り上がりがあると思うのだが。さて、この『ツバサ』だが、NHKお得意の『第二期シリーズ』とやらのせいでクライマックスが先送りにされ、お預けのような形を喰らってしまったのが痛すぎる。CLAMPとマッシーモ神両者の最強の手を封じられたようなものなのだから、盛り上がれないのは当然だろう。いわゆる『オレ達の戦いはこれからだ!』で終わるのだから。 だが、マッシーモ神信者として評価しうるポイントも多々あった。牧野由依にしろ入野自由にしろ、あれだけ強烈な電波を放つ声優を連れてこられるのは神以外にいないだろうし(個人的にはファイの生きながら死んでいるような演技を浪川が演っていたというのが驚きだった)序盤こそ低調だったものの桜都国編あたりでは作品を完全に自分のものにして独自の世界を築き上げており、その映像美に信者としては酔いしれるばかりであった。何より電波200%増量なサクラ姫の造形は神ならでは。原作はもうこれ以上記憶なんぞ取り戻さなくても良いのではと思ってしまうくらい普通だが、アニメはこの電波なので、明らかにおかしい、羽根を全て取り戻さねばという気分になる。まぁ、それ以前の問題のような気もするが(笑) という訳で、現段階でも諸手を挙げて絶賛したいのはやまやまなれど、やはり全てを見届けてからでないとこの作品は評価してはならぬものだろう。故に今回はとりあえず『ふつう』評価にとどめておくこととする。とにかくクライマックスが今から楽しみである。 | 転載可
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6 | 陰陽大戦記 | 見てない | 間に合いません先生ー。ゆっくりエロオミさん萌え感想など書きつつ視聴予定。 | 転載可
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