五日目前半

2005年11月11日/23時ごろ。
祠に戻るたびに、今更ながら違和感を感じていたのですが、 なんだかよく見たらだんだん服装がボロボロになっている気がします。 この時点で「なんだか変だなぁ、なんだろうこの違和感」と唸っておりましたが、 ひとまずは第十二の巨像を倒しに森を抜けて滝の上の湖に いこうとして滝からフリーフォール →ゲームオーバーという素敵コンボ発生。 流石に数十メートル級の滝つぼは無理だったか。
湖に浮かぶ楽園。かつてはここに楽園と呼ばれるなにかがあったのか、 半ば崩れた遺跡の島が、ぽつぽつと点在するのみ。 湖の底より現れるのは、いかづちを放つ静かなもの。 一瞬の躊躇がゆるした隙に、叩き込まれる光。 もんどりうって転げ落ちた冷たい水の中を、 目を凝らし、足で蹴り、いかづちを避けて背後へと回り込む。 今にも潰れさそうな巨体の、足と身体の隙間をくぐりぬけ、 ようやく手のかかる場所が目に飛び込んだ。
頭に上がるまでは簡単だった上に、音楽もちっとも変わらないので、 どうしたものかと思案すること数分後。ドルミンの 「もっと高いところにいったらええよ」との声に導かれ(嘘400) 頭→湖に浮かぶ遺跡島を思いついた!・・・どうやって誘導すんねん! 頭を抱えながら、頭に生えた歯っぽいものをガツンガツン殴っていると、 おお!こいつか殴った方向に動くじゃないか! ウハウハと殴りつけ操作し、全力ICOジャンプで飛び移る! 後は、遺跡島の中央の影に隠れてビームをやり過ごした後に、 足を思いっきり乗っけてくるところを、 腹にむかってジャンプ!グサー!わっはっはっは、 キサマなど恐ろしくないワイ!とか調子こいて同じ遺跡島を使っていたら、 二回目にして大崩壊。ヤツも本気だ! だがこっちは更に本気だ!

雨の中、ワンダが通った道を駆け抜ける騎馬の一団。 男たちの中央にて指揮をとるのは、白い馬に跨る老人の域に達し始めた男。 まじない師であることを示し仮面をつけ、方角を定める。 向かう空には一条の光。目指す意古の祠までは、見える距離までとなっていた。     まだ間に合うはずだ・・。
あの!仮面には!見覚えがありますよ!!オープニングで、 ワンダが思い出していた古の土地の話をしていた声、そして仮面。 剣を持ち出したことか、少女を連れ出したことか、 それとも古の祠は禁忌であったのか、追っ手がそこまでやってきてしまった! 残る巨像は後四体。ワンダが早いか、追っ手が早いか、 ここに始まる破壊のチキンレース!

広大な砂地におちる軌跡。空高く舞い上がる長大な体。 疾走するアグロに跨ったまま、左手に構えた弓がしなる。 放たれた矢はまっすぐ巨像に吸い込まれ、 黒い煙を上げてその器官の一つを滅ぼした。 その部分から空気が抜け出たかのように、 砂に落ちる影は大きくなり、巨体は砂へと近くなる。 光を放つ、大きく膨らんだ皮袋のようなものは後二つ。 片手で手綱を引き方向を変え、ワンダは再び矢をつがえた。
ながーいでかーいたかーい。第三の巨像の頭のてっぺんと、 同じぐらいかそれ以上の高さがあるかもしれません。 そんな高さをヒラヒラ飛んじゃっているんであります! しかし飛んでいるものを撃ち落としてこその爽快感。 トカゲを弓矢で射殺すシマワンダをなめるんじゃないぜぇええ!! でも本題は、高度下げさせてから飛び移るところだったという罠ですよ。 素晴らしい罠です。だらっしゃぁああと、 砂煙を上げる前ヒレに飛びついた気分になって、 ポツーンと取り残されているのを体験しまくり祭りでした・・!

砂へと帰っていく巨像とともに、地上へと戻ってくるワンダ。 仰ぎ見る空に、螺旋をあがく黒い糸。細くしなりまっすぐに飛来し、 いっせいに己を貫き倒す。 何度も経験しながら何時になっても慣れることはなく、 今度も意識を失い倒れこむ。その場より、姿は掻き消え 彼は何時ものように古の祠に戻ってきた。 光と闇の狭間に、彼は少女の声を聞いているのだろうか。

彼は気づかない、己の身を省みることなく戦い続けているがゆえに。 汚れ破れた衣だけではなく、癒えきらぬ傷だけではなく、 暁のようであった赤毛や、若者らしい生気に満ちた身体から、 かつての彩が失われつつあるということを・・・。

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