キーワードはラジオの言葉
(1999/03/20)
彼の発言をラジオから拾うケースは、確かに多い(私の中で)。それはMCしかり。
「この人の発言ほど、妙に人の心に引っかかる人いないんだよ…」
だが、その裏は
「この人ほど、ラジオの前で精神状態が読める人もいないよねえ!?」
…だったんである。ラジオのへビィリスナーしてると、そんな察知能力までつくらしい。そんな話を繰り広げてみたい。村上さんをラジオの言葉から紐解こうという話。まだまだゴスも…、という1996年当時、「ハートビートナイト」内だった「ザ・ゴスペラーズショウ」(以下「ゴスショウ」と略記)での村上てつやは今と変わらず、むしろ確かに自信過剰傾向にその発言を繰り返していたんじゃなかろうか。
特に毎月、月1度の生放送で感じたのが他の4人=ひとりでも濃いメンバー4人(爆)を 従えていることで、彼の発言は辛口となり、まるで日本酒の如く冴え渡ったことであろう。<飲みすぎると後で寒くなるし、頭が時々痛くなるところまでそっくり。
周囲の心配もよそに毒舌野郎と化し、誰の心にも「村上てつや=暴言」イメージの定着を促進させ、ゴスのリーダー=毒舌リーダー像を生んだのは、殊更、声を高らかに言うまでもない。どうみたって、すべて事実である(爆)。
それでもときに弱っちー話も要り混ぜつつ、強い事を言うのはたぶん、彼はどうも自分に言い聞かせてその発言をしていたのかもしれない。そういう節がある。
それでも「ムラテツ暴言」の基礎は、たぶんFM埼玉こと(自爆)NACK5で作られたといって過言じゃない。だろうな(苦笑)そんなラジオの村上てつやも、本来の素顔の一端を見せた瞬間がラジオでもあった。 なので、書く。
先日、某お人とコア・ゴス話をしていたときのことですが、最近の「ゴスショウ」話になったとき、昔の「ゴスショウ」の話になってしまい、つい、口に出たのがこの発言
「やっぱり「ハートビートナイト」での村上さんって、千夏さんに弱いよね!!」
…だったんですわ。
ええ、美人女性DJです、斎藤千夏さん(爆)
更にラジオを聴きなおして発覚したのが、全般的にゴスメンバー全員が弱かった!!(爆笑)
特に村上さんの歳相応、もしくはそれ以上の年齢を感じさせる発言が、番組内の千夏さんご一緒パートで多かったからだ。彼女の前では、である。なぜか?これを読んで、J-WAVE「チャレアメ」特番での、ナビのクリス・ペプラー氏によって「なんだか見事に荒馬を乗りこなされてしまった」と一部で称される(自爆)、あの状態に近いと思われたでしょう。けども違う(断言)。何と言おう。
いつもの話し口調の中に「20何歳の男としての」話っぷりもさることながら、かついつもの調子でちょっと自信過剰な発言もしつつ、チラチラ垣間見える「多少でも素直な感じ」はラジオの向こうの私にも確実に届いてしまってた(爆)。そういうことなんである。
……これは年上の男性じゃダメで、美人の年上の女性でなきゃダメだったのが、ポイント。じゃなくて、本当の理由は他にあると思う。簡単な仮説だけど。
ゴスがデビューしたその日に、彼らを呼んだのが千夏さんだった。この事実が大きいと思う。
デビュー当初からその歌を見守り、ときに励まし、厳しくも暖かく、いつだってゴスに呼掛けてくれた、つまりはゴスをメディアで育てた影の母親的存在なのだ。
誰しも母親の前では素直になるし、素が出てしまうものでしょう?まさにゴスにとっての千夏さんが、それなんじゃないかと思われる。
だからこそ"生まれる無防備さ"、これに私が図らずもドキドキしたのは言うまでもない。
「幼児化したてっちゃん」よりも、むしろこのときの「てっちゃん」が可愛い、ドキドキもんじゃなかろうか。暴言の村上てつやを、すごく生身に、リアルに体感した瞬間でもあった。そんなトークも今は聴けない。
千夏さんの番組もなくなり、千夏さん自身がラジオでおしゃべりする場所は、NACK5にも 、もう、どこにもなくなってしまったようだから。
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(2002/08/01)
斉藤千夏さん、現在TBSラジオ系列『あなたにモーニングコール』金曜日を担当しています。
TBSラジオ以外でなら、午前3時に『真夜中のコーラス』を聴き終えたままにしておくと、彼女の声が聴けます。