：エルヴェン・バズライネン：
エルヴェン・バズライネンは口が悪かった。
本人にそのつもりは微塵も無かったが、
梟の目の彼は、下草に隠れる獲物から、
隠れたい誰かの心まで見透かして、
見て取ったそのままを口にすることが彼の癖だった。
彼は思ったこともそのまま口にした。
その中には、誰かにとっての賛辞も棘も混在されており、
善人であるか悪人であるか、前者ではあるだろうが、
と口篭られてしまう性格だった。
包み隠さず物を言う。恐れの無い若さか、根の正直さか。

だから彼が、腕のどこかが壊れた時、
半分泣きそうな顔をしながら必死に治療する年下の魔術師に、
「大丈夫、心配ない。」といった時、
「これでまた弓を持てる」間をおかずそう続けた時。
びっくりしたのは周囲よりもむしろ彼自身だった。
（どこか、砕けたな。多分、そこは治らない）
（もしかしたら、弓手としては長くは無いかもしれない）
（なのにどうして僕は、大丈夫なんていったんだろう）
何時もどおりの鉄皮面。滅多に変わらぬ表情の下で、
森の外の人に関わろうとしなかった彼が、
誰かのための優しい嘘をつく自分に、 彼の人生の中で最大級に驚いていた。
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世紀のモテアーチャーエルヴェン。
モテの理由はそっけないフリをしてこっぱずかしいことを 真顔で言うあたりだと信じて疑いません。 ヴィム近くの弓手村あたり出身で、梟の目と呼ばれるぐらい凄い弓手パワーを持ち、 傭兵に飽きたら弓を教えてあげるよ、と弟妹近所の子供（これがまた好かれるモテパワー） に約束して大陸に渡ったところを、団長にゲットされたんじゃないかなぁと想像。 ＶＳカオスバーン戦で生命力を吸われて、ギリギリの時にイルメラン（魔術師）が メシス（魔術師）の攻撃補助を受けて粉砕したときに、 はじめての高レベル敵相手ですくんでしまったイルメランから注意を向けるために、 エルヴェンが飛び出してナイフ投げ、そして一撃食らって叩き飛ばされる→イルメランビーム！ とか超想像してた。頭の中ではもはやアニメーションとかになってた。 夢みすぎだ。どんな夢かというと、世界を救うという荒唐無稽な話を、 食わず嫌いせずに食べてみたら、なんだかけっこう美味しくて、 効能：人当たりが良くなる。とかそんな話。（ひどい注釈だと思っている）（だが謝らぬ！） （1051年あたりの、弓手二人+聖騎士二人+魔術師の五人組のお話ですよ）
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